リプレイス営業という仕事|管理会社を切り替える「攻めの営業」の全貌

職種・業務概略
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「賃貸管理業界で年収1,500万円超」と聞いたら、ピンとくる職種があるでしょうか?

普通の賃貸管理営業では、せいぜい1,000万円が天井。でも、業界には1,500万円超を稼ぐ職種が存在します。それが**「リプレイス営業」**です。

業界の中でも知る人ぞ知る職種で、一般の転職希望者にはあまり知られていません。求人サイトで「リプレイス営業」と検索しても、出てくる情報は限られている。

この記事では、リプレイス営業の全貌を解説します。何をする仕事なのか、なぜ年収が高いのか、どんな人が向いているか、具体的な業務フロー、業界の実態まで踏み込みます。

賃貸管理業界で年収を最大化したい人、営業力に自信がある人、業界の最前線で挑戦したい人にとって、必見の職種です。


リプレイス営業とは何か

「攻めの営業」の正体

リプレイス営業とは、業界用語で**「リプレ」**とも呼ばれる、賃貸管理業界の特殊な営業職です。

ざっくり言うと、他社が管理している賃貸物件のオーナーにアプローチして、自社管理に切り替えてもらう営業のこと。「Replace=取り替える」が語源です。

具体的には:

  • 競合他社が管理する物件のオーナーリストを作成
  • そのオーナーに対して接触(電話、訪問、DM、紹介経由)
  • 現状の管理会社の不満を聞き出す
  • 自社の優位性を提案
  • 管理会社を切り替える契約に持ち込む

これは、賃貸管理業界の中でも最も難易度が高く、最もインパクトの大きい営業職です。

なぜ「攻めの営業」と呼ばれるのか

通常の賃貸管理営業は、**「既存オーナーとの関係維持」「新築物件の管理受託」**が中心。これらは比較的「守りの営業」です。

一方、リプレイス営業は、他社からオーナーを奪う仕事。これは賃貸管理業界の中で、最も攻撃的で競争色が強い営業活動です。

人口減少と新築供給の頭打ちで、業界の管理戸数のパイは縮小傾向。新規ではなく、既存ストックの取り合いが、業界の競争の主戦場になっています。だからこそ、リプレイス営業の重要性が高まっている。

業務範囲

リプレイス営業の業務は、以下のように分けられます。

ターゲティング業務(全体の30%)

  • リスト作成(他社管理物件のオーナー特定)
  • 戦略立案(どのエリア・どの会社の物件を狙うか)
  • データ分析(管理会社別の弱点特定)

接触業務(40%)

  • 電話、訪問、DM送付
  • セミナー開催
  • 既存顧客からの紹介経由
  • 業者ネットワーク活用

提案業務(20%)

  • 現状の管理会社の問題点ヒアリング
  • 自社の優位性の提案
  • 収支シミュレーションの作成

契約業務(10%)

  • 管理委託契約の締結
  • 既存管理会社との引き継ぎ調整
  • オーナー側の説得・サポート

業界でのリプレイス営業の実態

リプレイス専門部署を持つ会社

業界大手の中でも、リプレイス営業を専門部署として持つ会社は限られています。

ハウスメーカー系大手:

  • 大東建託パートナーズ:オーナーリプレイス専門部隊あり
  • 積水ハウス不動産:既存物件管理委託の獲得チーム
  • 大和リビング:法人営業チームがリプレイスも担当

仲介系大手:

  • エイブル&パートナーズ:管理営業チームに含まれる
  • ハウスメイトパートナーズ:オーナー獲得専門部隊

独立系:

  • 中堅以上の会社では専門部隊を持つケースが多い

新興・テック系:

  • 業務の一部としてリプレイスを位置づけ、データ駆動で進める

リプレイス営業の市場規模

業界全体で、年間どれくらいのリプレイスが発生しているかは正確な数字はありませんが、業界紙の推計では年間20〜30万戸規模で管理会社の切り替えが起きていると言われます。

これは、登録業者の管理戸数約790万戸の3〜4%に相当。毎年、業界全体の3〜4%の物件で管理会社が変わる計算です。

リプレイスが起きやすい物件・オーナー

リプレイスが起きやすい条件:

  • 築15年以上の物件:管理の質が問われ始める時期
  • オーナーが高齢化している物件:子世代との世代交代で見直しが入る
  • 空室率が高い物件:現状の管理会社への不満
  • 大手サブリース系の物件:契約終了後に他社に移る
  • 複数物件を持つオーナー:1社にまとめたいニーズ

これらをターゲット候補として、データを蓄積していくのがリプレイス営業の基本です。


年収の実態|なぜそんなに稼げるのか

年収レンジ

リプレイス営業の年収レンジは、賃貸管理業界の中でも別格です。

  • 入門レベル(20代後半〜30代前半):500〜700万円
  • 中堅(30代):700〜1,200万円
  • トップクラス:1,200〜1,800万円
  • 業界トップオブトップ:2,000万円超

通常の賃貸管理営業の倍近い年収を稼ぐ人もいます。なぜそんなに稼げるのか?

高年収の構造

理由は3つあります。

理由1:成果連動型のインセンティブ制度

リプレイス営業の多くは、成果に応じた高額インセンティブが設計されています。

例えば:

  • 1物件のリプレイス成功で5〜30万円のインセンティブ
  • 月間目標達成で追加ボーナス
  • 年間トップ営業には数百万円の特別ボーナス

仮に月10物件のリプレイスを成功させて、1物件あたり10万円のインセンティブだと、月100万円のインセンティブ収入。年間1,200万円のインセンティブ収入を、基本給に上乗せできる計算になります。

理由2:ストック収益への貢献度が高い

賃貸管理はストック型ビジネスなので、1物件のリプレイス成功は、長期的な収益貢献になります。

例えば、月10万円の管理料が発生する物件を10年管理すれば、累計1,200万円の売上。これに対して、リプレイス営業に支払うインセンティブは数十万円なので、会社にとってROIが圧倒的に高い。だから高額インセンティブを払える構造になっています。

理由3:できる人が極めて少ない

リプレイス営業は誰にでもできる仕事ではありません。営業センス、業界知識、メンタルタフネスの3つを兼ね備えた人材が必要で、そういう人材は希少。労働市場の希少性が高年収を支えています。

業態別の年収比較

業態によって、リプレイス営業の年収レンジは違います。

業態 入門 中堅 トップ
ハウスメーカー系大手 500〜600万円 700〜900万円 1,000〜1,200万円
仲介系大手 550〜700万円 800〜1,200万円 1,500〜1,800万円
独立系専門会社 600〜800万円 900〜1,500万円 1,800〜2,500万円
テック系新興 600〜800万円 900〜1,300万円 1,500〜2,000万円+SO

独立系のリプレイス専門会社が、最も年収レンジが高い傾向。インセンティブの天井がない設計になっていることが多いからです。


リプレイス営業のメンタル管理

リプレイス営業は精神的な負荷も大きい仕事。長く活躍するには、メンタル管理のスキルも必要です。

よくある精神的な負荷

1. 大量の断り 電話で1日100件アプローチして、興味を持ってくれるのは数件。大半が断られるのが日常です。これに耐性がないと続かない。

2. プレッシャー 高インセンティブの裏返しで、ノルマ・目標へのプレッシャーは常に強い。月によって成果が出ないと、収入が大きく下がるリスク。

3. 競合との消耗戦 同じオーナーを複数社で取り合うことも。他社との直接的な競争で、心理的に消耗することがあります。

4. オーナーの板挟み リプレイスを決めかけたオーナーが、既存管理会社からの引き止めで揺れる。最後まで気が抜けない

メンタル維持のコツ

業界経験者が共有する、メンタル維持のコツ:

  • 数字で考える:「100件電話して3件成約」というように、成功率を理性的に把握。1件1件に一喜一憂しない。
  • 長期視点:1ヶ月でなく、四半期、年間で評価する。短期の波に振り回されない。
  • 同僚との情報共有:孤立しない、悩みを共有する文化を作る。
  • 趣味・運動・休息の確保:オン・オフの切り替えを徹底する。
  • 会社選び:メンタルケアの体制が整った会社を選ぶ。

リプレイス営業の典型的な1日

業務イメージを具体的にするため、典型的な1日を見てみます。

8:30〜9:30|戦略確認・リスト作成

朝は、その日のターゲットリストの確認から。

  • 当日アプローチするオーナーリスト
  • 過去の接触履歴の確認
  • 競合(他社管理)の最新情報チェック
  • 新規取得した物件情報の精査

9:30〜12:00|電話アプローチ

午前中は電話アプローチの時間。

  • 新規開拓の電話
  • 過去接触したオーナーへのフォローアップ
  • アポイントの取得
  • 既存顧客からの紹介依頼

リプレイス営業は**「電話で話せる時間」が勝負**。9〜12時の3時間が、ゴールデンタイムです。

12:00〜13:00|昼食

業者・他社営業との情報交換も兼ねることが多い。人脈が情報源になる仕事なので、昼食は重要な投資時間。

13:00〜17:00|訪問・提案

午後は外回りでオーナー訪問が中心。

  • 提案訪問(初回、フォロー、クロージング)
  • 物件視察(リプレイス候補の現地確認)
  • 紹介者との打ち合わせ
  • セミナー参加・主催

17:00〜19:00|提案書作成・記録整理

夕方は社内業務。

  • 訪問記録の入力
  • 翌日の提案書作成
  • 競合の管理会社の弱点分析
  • 担当物件のシミュレーション作成

夜の業務

リプレイス営業は、夜のオーナー訪問もあります。会社オーナーの勤務時間後、または平日仕事をしているオーナーへのアプローチ。

夜のセミナー、業者会、業界交流会への参加も多い。ネットワーキングが成果に直結する仕事です。


リプレイス成功事例|現場のストーリー

具体的なイメージを掴むため、リプレイス営業の典型的な成功事例を紹介します(架空のケースですが、実際の業界でよくあるパターン)。

事例1:大手サブリースから独立系への切り替え

状況:首都圏で築20年のアパートを保有する60代の地主オーナーAさん。大手サブリース会社と20年契約していたが、契約満了が近づいていた。

接触:近隣の他物件オーナーからの紹介で、地場独立系のリプレイス営業Bが接触。

ヒアリング:

  • 「家賃保証だが、毎年家賃が下がってきた」
  • 「修繕費の見積もりが高い」
  • 「担当者の対応が雑」

提案:

  • 管理委託契約への切り替え(空室リスクはオーナーが負うが、家賃水準は上がる)
  • 修繕費を地元業者に依頼することで30%コスト削減
  • 専属担当者による月次訪問

結果:契約満了とともに、管理会社をリプレイス。年間収入が15%増加。

事例2:中小独立系から大手仲介系への切り替え

状況:30代のサラリーマン投資家Cさん。3棟のアパートを地元の中小独立系管理会社に任せていたが、空室率が改善しない。

接触:不動産投資セミナーで知り合った大手仲介系のリプレイス営業Dが、後日アプローチ。

ヒアリング:

  • 「客付け力が弱く、空室が長期化する」
  • 「リフォーム提案がほとんどない」
  • 「ITシステムが古く、収支が見にくい」

提案:

  • 大手の客付けネットワーク(自社仲介+提携先)で空室率改善
  • リフォーム提案を四半期ごとに実施
  • オーナー向けのオンラインダッシュボード提供

結果:6ヶ月で平均入居率が90%→97%に改善。投資家オーナーは2棟目以降も同社に切り替え。

事例3:複数オーナーの一括切り替え

状況:同じエリアで5棟のアパートを保有する複数オーナーがいるグループ。それぞれ別の管理会社に管理を任せていたが、共同で管理会社を見直す動きに。

接触:大手サブリース系のリプレイス営業Eが、オーナーグループとのセミナーを開催。

ヒアリング:オーナー間で情報共有していて、現状の管理会社への不満を共有。

提案:

  • 5棟一括での管理委託契約
  • スケールメリットを活かした管理料割引
  • 統一されたサービス品質

結果:5棟一括でリプレイス成功。1案件で500万円超のインセンティブ。

これらの事例から見えるのは、リプレイス営業は「単発の営業」ではなく、関係性とニーズ把握の積み重ねだということ。表層的な営業では成立しない仕事です。


リプレイス営業の戦略・テクニック

戦略1:競合分析

他社管理物件を狙う以上、競合の弱点分析が必須。

  • レオパレス21:過去のサブリース問題、施工不備の影響
  • 大東建託パートナーズ:マスターリースのデメリット
  • 中小独立系:システム化の遅れ、サービス品質のばらつき

会社別、物件タイプ別の弱点を体系化して、提案で活用します。

戦略2:オーナーの不満ポイント発見

リプレイスが成立する根本理由は、オーナーの現状不満です。よくある不満:

  • 入居率が下がっている、空室が埋まらない
  • 管理料が高すぎる
  • 担当者が頻繁に変わる
  • 修繕提案が高額すぎる
  • 報告が遅い、内容が不十分
  • 入居者対応が不適切でクレームが来る

これらをヒアリングで引き出すスキルが、リプレイス営業の核心です。

戦略3:収支シミュレーションの差別化

数字でオーナーを説得する力が必要。具体的には:

  • 現状の管理会社での年間収支(オーナー提供データから)
  • 自社管理に切り替えた場合の予測収支
  • 入居率改善、家賃適正化、管理料削減での効果額
  • 5年後、10年後の累計効果

Excelやシミュレーションツールを駆使して、説得力のある資料を作ります。

戦略4:既存管理会社との引き継ぎ

リプレイスが決まっても、既存管理会社との引き継ぎでトラブルになることがあります。

  • 入居者情報の引き継ぎ拒否
  • 修繕計画の中断
  • 預かり金の精算遅延

これらをスムーズに進められる交渉力も必要です。法律的には、オーナーには管理会社を選ぶ自由があるので、引き継ぎ拒否は無効ですが、現実には揉めることがある。

戦略5:アフターフォロー

リプレイスが成立しても、初期の3〜6ヶ月の対応が重要。ここでつまずくと、すぐに別の管理会社に切り替えられてしまいます。

  • 引き継ぎ期間の徹底フォロー
  • 初期の課題に対する迅速対応
  • 定期的な訪問・報告
  • 入居率改善などの成果を早期に出す

リプレイス営業は「契約獲得で終わり」ではなく、**「定着まで責任を持つ」**仕事です。


リプレイスの倫理|やってはいけないこと

リプレイス営業は競争的な業務だからこそ、倫理面の境界線を理解しておく必要があります。

NG行為1:他社の誹謗中傷

競合管理会社を「あの会社は詐欺だ」「経営が危ない」など、根拠のない誹謗中傷で批判する行為。業界内での信用を失うだけでなく、法的にも問題。

正しいやり方:データや事実に基づいて、客観的に弱点を指摘する。

NG行為2:虚偽の情報提供

自社の入居率、管理戸数、サービス内容を嘘の数字で提示する行為。後で発覚すると致命的な信頼失墜になる。

NG行為3:オーナーへの不当な圧力

「今すぐ決めないと損する」「他社に取られる前に契約を」など、過度な急かしは不当勧誘にあたる可能性。

NG行為4:既存管理会社の業務妨害

引き継ぎ時に、既存管理会社の業務を意図的に妨害する行為。例えば、入居者に「あの会社は信用できない」と吹き込むなど。

NG行為5:賃貸住宅管理業法違反

賃貸住宅管理業法で禁止されている行為(不当勧誘、誇大広告など)は、リプレイス営業でも適用されます。法令遵守は絶対条件

これらの境界線を守りながら、正々堂々と勝負するのが、長く活躍するリプレイス営業の心得です。


リプレイス営業に向いている人・向いていない人

向いている人の特徴

  • 営業力に自信がある人:過去に営業職で実績を出している人
  • メンタルがタフな人:断られても気にしない、プレッシャーに強い
  • 数字に強い人:収支シミュレーションを作れる、データで説得できる
  • 業界知識が豊富な人:競合の動向、業界の構造を理解している
  • 人脈構築が得意な人:業者、他社、オーナーとのネットワークを作れる
  • 稼ぎたい人:お金へのモチベーションが高い

向いていない人

  • 断られるのが嫌な人:リプレイス営業は断られるのが日常
  • 計画的・ルーティン志向の人:変動が激しい仕事に向かない
  • 業界知識を学ぶ意欲がない人:継続学習が必須
  • 人間関係を浅く保ちたい人:深い人間関係が成果につながる
  • ワークライフバランス優先の人:夜や休日の業務もある

キャリアパス|リプレイス営業からどこへ

パス1:社内昇進

リプレイス営業として実績を出すと、マネージャー、部長、本部長へと昇進。リプレイスチーム全体を率いる立場へ。年収は1,500万円〜3,000万円も視野に入ります。

パス2:他社への転職

業界内での評価が高まれば、他社からの引き抜きもあります。年収を上げる転職が現実的。

パス3:独立・起業

リプレイス営業の経験を活かして、独自の管理会社を立ち上げる選択肢。オーナーとの人脈、業界知識を活用。

パス4:不動産投資コンサル

オーナー側の立場で、管理会社選びのアドバイザーとして独立。逆の立場で価値を発揮できます。年収レンジは1,000万円〜3,000万円。

パス5:不動産テック企業のセールス

管理会社向けのSaaS企業や、不動産投資プラットフォームのセールス職へ。業界知識×営業力を活かせます。GA technologies、いえらぶGROUP、ITANDIなど、不動産テック企業の法人営業はこのスキルセットを必要としています。


リプレイス営業に転職するには

転職市場の動向

リプレイス営業は、業界全体で人材獲得競争が激しい職種です。求人は継続的に出ています。

求人の出方:

  • 業界専門の転職エージェント経由が多い
  • ヘッドハンティング(声がかかる)も多い
  • 公開求人は限定的(ハイクラス求人サイト中心)
  • 知人紹介・リファラル採用も多い

普通の求人サイトには出てこないことも多く、業界内での評判や人脈経由で動くのが一般的です。

転職に有利な経歴

  • 賃貸仲介、賃貸管理での営業経験(3年以上)
  • 不動産投資コンサル経験
  • 法人営業の高い実績(他業界からも可)
  • 宅建+賃貸不動産経営管理士の資格
  • M&A仲介、不動産売買仲介の経験
  • 外資系の高難度法人営業経験

特に、不動産売買仲介で実績を出した人は、リプレイス営業に向いている傾向があります。営業のクロージング力と業界知識が活きるからです。

面接で評価されるポイント

  • 過去の営業実績(数字で語れること)
  • 業界知識の深さ
  • メンタルタフネスのエピソード
  • 「なぜリプレイスをやりたいか」の説得力
  • 5年後のキャリアビジョン
  • 競合分析の視点を持っているか

注意すべき会社の見極め

リプレイス営業は会社による差が極端なので、応募前に以下を確認:

  • インセンティブ制度の詳細(過去の支給実績)
  • ノルマの設定(達成可能性)
  • リスト・データの提供体制
  • 法務・コンプライアンス支援
  • 既存顧客の引き継ぎ率(定着の指標)
  • 退職率(過酷すぎる職場は離職率が高い)

業界の最新動向|リプレイス営業の今後

動向1:DX化による戦い方の変化

データ分析、CRMシステム、AIマッチングなど、リプレイス営業もDX化が進んでいます。「足で稼ぐ」だけでは限界がある時代になってきました。

動向2:オーナーの世代交代

団塊世代から団塊ジュニアへの世代交代が進む中で、若い世代のオーナー対応ができる営業の価値が上がっています。デジタルで情報を提供できる営業が強い。

動向3:ハイブリッド型営業の台頭

リプレイス専業ではなく、通常営業+リプレイスを兼任する人材が増えています。これにより、関係性のある既存顧客から自然にリプレイス案件が生まれる流れ。

動向4:海外オーナーへの対応

海外居住の日本人オーナー、外国人投資家オーナーが増えており、多言語・遠隔対応ができるリプレイス営業のニーズも生まれています。

動向5:業界再編との連動

中小独立系の管理会社のM&Aが進む中で、M&Aと並行したリプレイス営業も発生。買収された会社のオーナーを、買収側に統合する仕事が増えています。

動向6:オーナー向け情報サービスの進化

賃貸オーナー向けの比較サービス、口コミサイトが増えており、オーナー側の情報優位性が高まっています。これにより、単に「うちは大手です」では通用しない時代に。具体的な数字とサービス品質で勝負することが求められます。

動向7:法人投資家の比重増大

個人オーナー中心だった賃貸市場に、**法人投資家(ファンド、REIT、不動産投資会社)**の比重が増えています。法人相手のリプレイス営業は、個人相手とは違うスキルが必要——財務分析、契約交渉、稟議プロセスへの対応力です。


まとめ|稼げるが、誰でもできるわけじゃない

リプレイス営業の全貌を見てきました。最後にポイントをまとめます。

  • リプレイス営業=他社管理物件のオーナーを自社に切り替える「攻めの営業」
  • 年収レンジは500〜2,500万円、業界トップクラスの稼げる職種
  • 業務はターゲティング、接触、提案、契約の4ステップ
  • 戦略の核心は競合分析、不満ヒアリング、収支シミュレーション、引き継ぎ、フォロー
  • 向いているのは営業力、タフネス、数字力、業界知識、人脈構築力を持つ人
  • メンタル管理、倫理面の理解も長く活躍する条件
  • キャリアは社内昇進、転職、独立、コンサル、テック系へと多様
  • 業界全体でDX化、世代交代、ハイブリッド化が進んでいる

最後に強調しておきたいのは、リプレイス営業は**「ハイリスク・ハイリターン」**の職種ということ。

稼げる金額は確かに大きいですが、精神的負担、業務負荷、業界知識の要求レベルもそれに見合った高さがあります。誰にでもできる仕事ではないし、できる人にとっては破格の魅力がある仕事。

賃貸管理業界で「とにかく稼ぎたい」「営業力で勝負したい」「業界の最前線で戦いたい」という人にとって、これ以上ない職種です。逆に、安定や落ち着いた仕事を求める人には向きません。

自分の性格、ライフスタイル、キャリアの方向性をよく考えて、戦略的に選ぶべき職種です。興味を持った人は、まず通常の賃貸管理営業で3〜5年の経験を積んでから、リプレイス専門にスイッチするのが王道ルートになります。いきなり未経験でリプレイス営業を狙うのは難しいので、段階的なキャリア設計を心がけてください。


次に読むべき関連記事

  • 「賃貸管理営業(オーナー対応)の1日|アポ・契約更新・クレーム対応のリアル」
  • 「賃貸管理の年収相場|業態別・職種別・経験年数別に徹底解説」
  • 「賃貸管理特化型の転職エージェント比較|不動産専門エージェントの選び方」
  • 「賃貸管理会社4タイプ完全比較|サブリース系・仲介系・独立系・テック系」

参考にした一次情報・データソース

  • 全国賃貸住宅新聞「2024年・2025年管理戸数ランキング」
  • 不動産業界の業界紙報道(リプレイス関連特集)
  • 主要管理会社の採用ページ
  • 不動産専門転職エージェント(リアルエステートWORKS、宅建Jobエージェント等)の情報
  • 業界経験者のインタビュー資料

この記事は2026年5月時点の情報に基づいて執筆しています。年収レンジや業界動向は変動するため、最新情報は転職エージェントや業界関係者にご確認ください。

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