賃貸住宅管理業法とは|2021年施行で業界はどう変わったか【転職希望者必読】

賃貸管理業界概略
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「賃貸住宅管理業法って、結局何が変わったの?」

賃貸管理業界への転職を考えていると、必ずぶつかるのがこの法律の話。求人票でも「業務管理者」や「賃貸不動産経営管理士」といったキーワードを見かけるはずです。これ、すべて2021年に全面施行された賃貸住宅管理業法が元になっています。

正直、この法律の存在を知らずに転職活動をすると、面接で「あ、勉強してないな」と思われて落とされることもあります。業界知識として、最低限のレベルは押さえておくべき法律です。

この記事では、賃貸住宅管理業法について、転職希望者が押さえるべきポイントを、法律の素人にもわかりやすく解説します。条文の引用とかじゃなく、「業界がどう変わって、転職にどう影響するか」を中心にお話しします。

それでは始めます。


なぜこの法律ができたのか|サブリース問題が引き金

法律の中身に入る前に、そもそもなぜ賃貸住宅管理業法ができたのかを理解しておくと、その後の解説がスッと入ってきます。

業界がほぼ「無法地帯」だった

実はそれまで、賃貸管理業界は法律の規制がほとんどない業態でした。これ、不動産業界の中ではかなり特殊な状況です。

例えば、不動産売買を手がける宅地建物取引業者は宅建業法の規制下にあり、許可制で監督官庁の監督も入る。マンション管理業者もマンション管理適正化法で規制されている。でも、賃貸住宅の管理だけは野放しに近い状態だったんです。

任意の登録制度(2011年スタート)はありましたが、登録するもしないも自由。罰則もない。だから「悪徳業者がやりたい放題」という状況が長く続いていました。

サブリース問題で社会問題化

そんな中で起きたのが、サブリース問題です。

具体例を挙げると:

  • レオパレス21の施工不良問題(2018年):大量のアパートで施工不良が発覚し、サブリース契約のあり方も問題視された
  • かぼちゃの馬車事件(スマートデイズ、2018年):女性専用シェアハウスの「30年家賃保証」が破綻し、オーナーが多重債務に追い込まれた
  • 大東建託のサブリース訴訟:家賃減額の妥当性をめぐる訴訟が複数発生

これらの事件で、特に**「サブリースの家賃保証は実は固定じゃない」「契約途中で減額される」**という実態が広く知られるようになり、社会的批判が高まりました。

政府が動いた

これを受けて、2020年6月に「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」(略称:賃貸住宅管理業法)が成立。段階的に2020年12月と2021年6月の2回に分けて施行されました。

法律の正式名称が長いので、業界では**「賃管法」**と略されることもあります。覚えておくと便利です。


法律の3つの柱|これだけ押さえれば大丈夫

賃貸住宅管理業法の中身は、大きく以下の3つの柱で構成されています。

  1. 賃貸住宅管理業の登録制度
  2. 業務管理者の配置義務
  3. サブリース業者への規制(サブリース新法)

順番に見ていきます。


柱1:賃貸住宅管理業の登録制度

200戸以上の業者は登録が義務

最も重要な変更点がこれ。

賃貸住宅の管理戸数が200戸以上の業者は、国土交通大臣への登録が義務化されました。200戸未満の業者でも、任意で登録は可能です。

要は、**「ある程度の規模で賃貸管理をやるなら、必ず国の管理下に入りなさい」**ということ。野放しだった業界が、初めて法律の監督下に置かれました。

登録の概要

登録に関する基本的な情報を整理すると:

  • 登録手数料:9万円
  • 更新:5年ごと(更新料1万8,700円、オンライン申請なら1万8,000円)
  • 管轄:国土交通省(各地方整備局)
  • 対象戸数:管理戸数200戸以上(自己所有物件除く)

登録業者数の推移と現状

法律施行後、登録業者は急速に増えています。

  • 2021年7月30日時点:385事業者(法施行直後)
  • 令和4年度末(2023年3月末)時点:8,943社、管理戸数は合計で約790万戸

つまり、施行から約2年で20倍以上の業者が登録した計算。**「業界全体が法令遵守体制に移行した」**と言えます。

立入検査も実施されている

国土交通省は、登録業者が法律を守っているかを確認するため、2023年1〜2月に全国97社に対する初の立入検査を実施しました。結果、59社に対して是正指導が行われています。

指導の対象として最も多かったのは「管理受託契約締結時の書面交付」、次いで「書類の備え置き及び閲覧」「管理受託契約締結前の重要事項説明」。法の理解が不十分な業者がまだ存在する実態が浮き彫りになりました。

業界としては、立入検査の継続的な実施で**「ザル法」ではなく実効性のある規制**になっています。これ、転職する側にとっては「労働環境がブラックな悪徳業者は淘汰されつつある」という朗報でもあります。


柱2:業務管理者の配置義務|ここが転職に超重要

各営業所に1人以上の有資格者を置く

転職希望者にとって最も影響が大きいのがこの部分。

賃貸住宅管理業の登録業者は、各営業所または事務所ごとに、1人以上の「業務管理者」を配置することが義務付けられました

業務管理者は、その営業所での管理業務の管理及び監督をする責任があり、他の営業所との兼任は不可(休暇・入院時の代替も含めて運用する必要あり)。要は、各営業所に常駐する有資格者が必要、ということです。

業務管理者の要件

業務管理者になるには、以下の2つのいずれかをクリアする必要があります。

ルート1:賃貸不動産経営管理士コース

  • 管理業務に関し2年以上の実務経験
  • 賃貸不動産経営管理士の登録試験に合格

ルート2:宅地建物取引士コース

  • 管理業務に関し2年以上の実務経験
  • 宅地建物取引士の資格保有
  • 業務管理者講習の修了

なお、実務経験2年がない人も、実務経験に代わる実務講習を修了すれば代替可能です。

賃貸不動産経営管理士が国家資格化

ここが超重要なポイント。

賃貸不動産経営管理士は、もともと2007年から始まった民間資格でした。それが、賃貸住宅管理業法の施行に伴って2021年4月1日付で国土交通省令により国家資格化されました。

国家資格化以降、受験者数が急増しています。

  • 2014年(平成26年)受験者数:4,188人
  • 2021年(国家資格化、令和3年)受験者数:35,553人(過去最高)
  • 2024年(令和6年)受験者数:30,194人
  • 2025年(令和7年)受験者数:31,792人

合格者数も伸びていて、2021年からの累計合格者数は10万人を突破(2024年12月時点で10万1,761人)。賃貸不動産経営管理士協議会の塩見前会長は「最終的には10万人にしたい」と発言していましたが、これがほぼ達成された格好です。

転職希望者にとっての意味

これが意味するのは、**「賃貸不動産経営管理士の市場価値が確実に上がっている」**ということ。

業務管理者がいないと営業所が運営できない以上、各社は有資格者を確保しないといけません。有資格者向けの求人は増えているし、資格手当も出る会社が多い

未経験から賃貸管理に転職する人は、入社前または入社後早期に賃貸不動産経営管理士を取得することを強くおすすめします。これがあると、業務管理者ルートに乗れるので、長期的なキャリアの選択肢が広がります。

重要事項説明も義務化

業務管理者には、もう一つ重要な仕事が義務付けられています。

オーナーとの管理受託契約締結前に、業務管理者(または有資格者)が重要事項説明を行うこと。これは宅建業法と同じ仕組みで、**「契約前にしっかり説明させる」**という消費者保護の発想です。

業務管理者の業務は単に名義を貸すだけではなく、実際にオーナー対応の最前線に立つ仕事になります。だから、ただ資格を持っているだけじゃ不十分で、実務スキルも必要


柱3:サブリース新法|オーナー保護の強化

サブリース業者への規制が厳格化

賃貸住宅管理業法の中で、もう一つ重要な部分がサブリース業者(特定転貸事業者)に関する規制です。これは「サブリース新法」とも呼ばれます。

サブリース問題が法制定の引き金になっただけあって、ここはかなり厳格に規制されています。

主な規制内容

1. 誇大広告等の禁止 「30年家賃保証!」「絶対に儲かる!」のような誇大広告が禁止されました。家賃減額のリスクを隠したり、断定的に有利さを強調したりすることはNG。

2. 不当な勧誘等の禁止 事実と異なる説明、リスクの隠蔽、強引な勧誘は禁止。違反すると行政処分や罰金の対象に。

3. サブリース契約締結前のリスク説明義務 サブリース業者は、オーナーに対して契約前に、家賃減額の可能性、契約期間中の解約条件、修繕費負担などのリスクを書面で説明する義務があります。

4. 一括再委託の禁止 サブリース業者が、管理業務を別の業者に丸投げすることが禁止されました(全部の再委託は不可)。

業界への影響

これらの規制により、サブリースビジネスの「やりたい放題」状態は終わりました。大手のサブリース業者(大東建託、レオパレス21、大和リビングなど)も、契約書面やリスク説明資料を全面的に見直しています。

転職希望者から見ると、**「サブリース系企業のコンプライアンス意識は格段に向上している」**という意味で、安心材料です。過去のサブリース問題のイメージで敬遠している人もいますが、現在のサブリース業者は法令遵守体制を整えています。


業務処理準則|登録業者が守るべき具体的ルール

法律本文だけでなく、業界の「ルールブック」として機能しているのが業務処理準則です。これは登録業者が日々の業務で守るべき具体的なルールをまとめたもの。

主な業務処理準則

業務処理準則には、以下のような項目が含まれています。

1. 名義貸し禁止 登録業者の名義を他社に貸して業務をさせることは禁止。

2. 一括再委託禁止 管理業務の全部を別の業者に丸投げすることは禁止(部分的な業務委託は可能)。

3. 従業員証明書の携行 管理業務に従事する従業員は、所定の証明書を携行する義務があります。

4. 業務記録帳簿の備え付け 業務に関する記録を帳簿として備え付け、定期的に保管する義務があります。

5. 賃貸住宅管理業者標識の掲示 営業所には登録業者であることを示す標識の掲示が必要。

6. 業務上知り得たことの守秘義務 オーナーや入居者の個人情報、財産情報などの守秘義務があります。

これらは細かく見えますが、**「業務の透明性と信頼性を確保する」**ための重要なルールです。法律違反があれば、行政処分や登録抹消の対象になります。


違反事例と行政処分|実際にどんな処分があるのか

法律ができても、運用されないと意味がない。実際にどんな違反があり、どんな処分が下されているのかを見ておきます。

立入検査の結果(2023年1〜2月)

国土交通省が実施した初の立入検査では、全国97社のうち59社(約61%)に是正指導が出されました。指導内容のトップ3は以下。

1位:管理受託契約締結時の書面交付の不備 契約書面の必要記載事項が漏れていた、書面の交付タイミングが遅れていた、などの違反。

2位:書類の備え置き及び閲覧の不備 業務記録帳簿の管理が不十分、必要書類が揃っていない、などの違反。

3位:管理受託契約締結前の重要事項説明の不備 重要事項説明書の内容が不十分、業務管理者以外の者が説明していた、などの違反。

これを見ると、**「法律の理解が不十分なまま事業を続けている業者」**がまだ少なくないことがわかります。逆に言えば、これからこの業界に入る人は、法令対応をきちんとできれば差別化できる、ということでもあります。

違反業者の末路

業務処理準則に違反した場合、以下のような処分があります。

  • 指導:軽微な違反に対する是正の求め
  • 勧告:法令違反に対する是正の強い要求
  • 業務停止命令:重大な違反に対する一定期間の業務停止
  • 登録抹消:最も重い処分、登録自体が取り消される

登録抹消されると、その時点で200戸以上の管理業務ができなくなるので、実質的に廃業に近い状況になります。

入居者・オーナー側の確認方法

業界研究の一環として知っておきたいのが、入居者やオーナーが**「この管理会社、ちゃんと登録されてるの?」を確認する方法**です。

国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」の「賃貸住宅管理業者」タブで、登録業者かどうかを検索できます。転職する側にとっても、応募先が登録業者かどうかをチェックする手段として使えるので、覚えておきましょう。


主要管理会社の法令対応|大手の動き

賃貸住宅管理業法施行後、主要な管理会社はどう対応してきたのか。これを知っておくと、応募先選びの参考になります。

大手サブリース系の対応

大東建託グループ、レオパレス21、大和リビングなどの大手サブリース系は、法施行前から準備を進めていました。

  • 業務管理者の社内育成プログラムの整備
  • 重要事項説明書の標準化
  • サブリース契約書の全面的な見直し
  • コンプライアンス部門の強化

特に、過去に問題を抱えたレオパレス21は、法令遵守体制を業界トップクラスに引き上げ、再建の柱としています。

仲介系・独立系大手の対応

ハウスメイトグループ、エイブル、三好不動産、スターツアメニティーなどの仲介系・独立系大手も、業務処理マニュアルの整備、業務管理者の確保、社員への研修強化など、しっかり対応しています。

これらの企業は、業界団体(日本賃貸住宅管理協会など)を通じて法律の運用に関する情報共有を行っており、業界全体での法令遵守を進めています。

中小独立系・地場業者の対応

ここが業界の課題です。中小の地場業者は、法律対応のリソースが不足していて、業務処理準則の理解も浅いケースがあります。立入検査で是正指導を受けた59社の多くは、おそらくこの層に集中していると見られます。

転職する側としては、**「中小独立系を選ぶなら、法令対応がしっかりしているかを確認する」**ことが重要です。具体的には、業務管理者の有無、登録番号の確認、社内マニュアルの整備状況などをチェックしましょう。


法律の今後の改正動向|2026年以降に注意すべきこと

最後に、賃貸住宅管理業法の今後の改正動向についても触れておきます。

検討されている改正ポイント

国土交通省では、賃貸住宅管理業者登録制度に係る検討委員会で、運用の見直しと今後の制度のあり方が議論されています。検討されている主な項目は以下。

1. 登録業者数の更なる拡大 現状では200戸未満は任意登録ですが、より多くの業者を登録対象に含めるべきか検討されています。

2. 登録業者情報の開示充実 国交省HPでの登録業者の開示情報の充実、SUUMO等の不動産ポータルサイトへの管理業者情報の表示などが検討されています。

3. サブリース規制の強化 サブリース契約におけるリスク説明のさらなる徹底、不動産ポータルサイトでのサブリース物件の明示などが検討されています。

4. 賃貸不動産経営管理士の独占業務化 現在、賃貸不動産経営管理士には独占業務がありませんが、将来的に重要事項説明などが独占業務化される可能性があります。これが実現すれば、資格の価値はさらに上がります。

転職への影響

これらの改正動向が転職にどう影響するか。

  • 賃貸不動産経営管理士の市場価値はさらに上がる可能性
  • 法令対応がしっかりした企業の競争力が増す
  • 中小業者の淘汰がさらに進む
  • 業界全体のDX投資が継続して増える

つまり、「法律対応がしっかりした大手・中堅企業に転職する」のが、長期的なキャリア戦略として最も安全ということになります。


法施行後の業界の変化|何が変わったか

法律の中身を見てきましたが、業界の現場では具体的に何が変わったのか。転職希望者目線で整理します。

変化1:有資格者の市場価値上昇

最も大きな変化はこれ。賃貸不動産経営管理士は、国家資格化以降、転職市場での価値が上昇しています。

  • 求人票で「賃貸不動産経営管理士保有者優遇」が明記される企業が増加
  • 資格手当の支給(月3,000〜1万円程度)
  • 業務管理者ルートへの登用が前提条件になる会社も

業界経験の浅い人でも、賃貸不動産経営管理士+宅建を持っていれば、書類選考の通過率が大きく上がる

変化2:業務の標準化と書面化

法律で義務付けられた書面交付や重要事項説明により、業務が大きく標準化されました。

  • 管理受託契約書のテンプレート化
  • 重要事項説明書の整備
  • 業務記録の備え付け
  • 業務処理マニュアルの整備

これは新人にとってはむしろ追い風です。**「マニュアルがあるから、未経験でも業務を覚えやすい」**環境になっています。

変化3:悪徳業者の淘汰

立入検査と是正指導により、法令違反を続ける悪徳業者は淘汰されつつあります。業界全体のレベルが底上げされたことで、転職時のブラック企業リスクは以前より下がっています。

ただし、登録義務がない200戸未満の業者では引き続き玉石混交。応募先が登録業者かどうかは、国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で確認可能です。

変化4:DX投資の加速

業務の書面化・標準化が進んだことで、システム化・DX化への投資が一気に加速しました。

  • 電子契約の普及
  • 重要事項説明のオンライン化(IT重説)
  • 入居者対応のチャット化
  • 物件管理システムの刷新

これはテック系企業への追い風にもなっています。賃貸管理業界全体のシステム投資額が拡大している中で、テック系プレイヤーのビジネスチャンスも広がっています。

変化5:業務管理者の社内ステータス上昇

法施行前と比べて、業務管理者の社内的な地位は大きく上がりました。

  • 業務管理者になると、役職や手当に反映される企業が増加
  • 業務管理者を社内で「育成枠」として明確に位置づける会社が増加
  • 業務管理者を持っている社員が、転職市場でも引く手あまた

つまり、**業務管理者であること自体が一つの「肩書」**として機能するようになっています。

変化6:オーナーとの関係性の変化

法施行前は、管理会社とオーナーの関係はかなりラフな部分がありました。「お互い長い付き合いだから、契約書の細かい話はいいよ」という文化です。

法施行後は、書面によるしっかりとした契約と説明が必須になりました。これは現場の管理会社からすると、「説明の手間が増えた」という側面もありますが、長期的にはオーナーとの信頼関係を強化する方向に作用しています。

トラブル時の責任範囲が明確になったことで、「言った言わない」の問題も減少しました。



転職希望者へのアドバイス|今こそ動くべき理由

ここまで読んで、賃貸住宅管理業法が転職市場にどう影響するかが見えてきたと思います。最後に、これから賃貸管理業界に転職する人へのアドバイスをまとめます。

アドバイス1:まず賃貸不動産経営管理士を取れ

未経験から賃貸管理業界に転職するなら、最優先で賃貸不動産経営管理士の取得を目指すべきです。

理由は明確で、業務管理者ルートに乗れる=長期的なキャリアの選択肢が広がる、資格手当が出る、書類選考通過率が上がる、と良いことづくめだからです。

合格率は近年20〜30%程度で、しっかり対策すれば独学でも狙える難易度。学習時間は100〜150時間程度が目安です。

アドバイス2:法令対応がしっかりした会社を選べ

応募先を選ぶ時は、「賃貸住宅管理業者として国に登録されているか」を必ず確認してください。これは国土交通省のサイトで誰でも検索可能です。

未登録の業者(義務がない200戸未満の業者を除く)は、コンプライアンス意識が低い可能性があるので避けたほうが無難。

アドバイス3:サブリース系企業を毛嫌いするな

過去のサブリース問題のイメージで、ハウスメーカー系サブリース型企業を避ける人もいます。でもそれ、損です。

現在のサブリース業者は法令遵守体制を整えていて、過去とは別物になっています。むしろ、法令対応の体制が整っている分、新人にとっては学べる環境が充実しています。

アドバイス4:業務管理者を目指すキャリアを描け

賃貸管理職として長く働くなら、「業務管理者」になることを中期的な目標に据えるのがおすすめです。

業務管理者になると、営業所の管理監督責任者として、課長・支店長レベルへのキャリアパスが開けます。資格を取って実務2年を積めば手が届く位置にあるので、入社3〜5年目で業務管理者を目指すスケジュールが現実的です。


まとめ|法律の理解は転職成功の前提条件

賃貸住宅管理業法、長くなりましたが整理するとこうです。

  • 2021年6月に全面施行、業界が初めて法律の監督下に
  • 登録制度・業務管理者の配置・サブリース新法の3つの柱で構成
  • 200戸以上の業者は登録義務、登録業者は約8,943社・管理戸数約790万戸
  • 賃貸不動産経営管理士が国家資格化、業務管理者の必須要件に
  • 業界全体が「適正化フェーズ」に入り、悪徳業者は淘汰されつつある
  • 転職希望者は、賃貸不動産経営管理士の取得を最優先にすべき

最後に強調しておきたいのは、この法律の知識は転職活動で必ず役立つということ。

面接で「賃貸住宅管理業法について、あなたはどう考えますか?」と聞かれることはよくあります。ここで具体的に答えられるかどうかで、評価が大きく変わります。具体的には、以下のような問われ方をします。

  • 「賃貸住宅管理業法の3つの柱を説明してください」
  • 「業務管理者の配置義務についてどう思いますか」
  • 「サブリース問題について、賃管法はどう対処していますか」
  • 「賃貸不動産経営管理士の国家資格化の意義は何ですか」

逆に言えば、この記事の内容を頭に入れておくだけで、面接の業界知識項目はほぼクリアできるということ。それくらい重要な法律なので、しっかり押さえておいてください。

そして、転職後に業務に就いてからも、この法律は毎日の業務に関係してきます。重要事項説明、契約書面の管理、業務記録の作成など、すべて法律の枠組みの中で動いています。早めに法律の全体像を理解しておけば、現場で戸惑うことが減るはずです。

賃貸住宅管理業法の理解は、賃貸管理業界で長く働くための「土台」のようなもの。この記事を入口として、興味があれば国土交通省のポータルサイトの公式情報もチェックしてみてください。


次に読むべき関連記事

  • 「賃貸不動産経営管理士の合格戦略|国家資格化後の難易度と学習法」
  • 「業務管理者になる2ルート|賃貸不動産経営管理士vs移行講習」
  • 「サブリース問題を業界経験者が解説|レオパレス・かぼちゃの馬車・大東建託訴訟から学ぶ」
  • 「賃貸管理業界の面接で聞かれる質問15選|想定回答と評価ポイント」
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参考にした一次情報・データソース

  • 国土交通省「賃貸住宅管理業法ポータルサイト」
  • 国土交通省「賃貸住宅管理業者登録制度」公開データ
  • 公益財団法人日本賃貸住宅管理協会(日管協)資料
  • 一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会 試験統計データ
  • 国土交通省 立入検査結果(2023年1〜2月実施分)
  • 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(令和2年法律第60号)条文

この記事は2026年5月時点の情報に基づいて執筆しています。法令の運用ガイドラインは更新されることがあるため、最新情報は国土交通省のポータルサイトでご確認ください。

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