「賃貸管理業界に転職したいけど、どの会社にエントリーすればいいかわからない」
これ、転職活動を始めた人の多くがぶつかる壁です。求人サイトで「賃貸管理」と検索すれば100社以上ヒットしますが、それぞれの会社の規模感、強み、社風、立ち位置が見えてこない。「会社を知らない」状態でエントリーするから、ミスマッチが起きるんです。
この記事では、賃貸管理業界の主要20社を、業態タイプ別にマップ化しました。全国賃貸住宅新聞の管理戸数ランキングや各社IR資料を元に、規模・特徴・働きやすさ・年収レンジまで一気通貫で整理しています。
これを読めば、自分の希望条件に合う会社が一発でわかります。エントリー前のリサーチに、ぜひ活用してください。
賃貸管理業界の構造|業態別の勢力図
各社を見ていく前に、業界全体の構造を確認しておきます。
公益財団法人不動産流通推進センターの「2025不動産業統計集」や全国賃貸住宅新聞の管理戸数ランキングから見ると、賃貸管理業界は上位5社で約400万戸を管理する寡占的構造になっています。これは登録業者全体の管理戸数約790万戸の約半分。
ただし、これはあくまで「登録上の管理戸数」であって、各社の社風や業務スタイルは大きく違います。規模だけでは見えない違いを、ここから一社ずつ見ていきます。
20社を業態別に4つのティアに分けて整理します。
- Tier 1:超大手サブリース系・全国チェーン型 — 6社
- Tier 2:中堅大手・全国チェーン — 5社
- Tier 3:地域大手・独立系 — 5社
- Tier 4:新興・テック系 — 4社
それでは順番に見ていきましょう。
Tier 1:超大手サブリース系・全国チェーン型(6社)
業界の頂点に位置する6社。管理戸数20万戸超、グループ全体での売上数千億〜兆規模の巨大プレイヤーです。
1. 大東建託グループ(大東建託パートナーズ)
- 管理戸数:約129万4,332戸(2025年3月末時点)
- 本社:東京都港区(品川イーストワンタワー)
- 設立:1994年(パートナーズ)
- 従業員数:約5,094名(2026年2月時点)
- 業界順位:29年連続1位
業界の絶対王者。大東建託本体(土地活用営業)と、子会社のパートナーズ(管理業務)の二段構えでビジネスを展開しています。マスターリース(一括借り上げ)が管理戸数全体の約98%を占め、空室リスクは管理側が負担。
平均年収は本体で約840万円(2025年4月時点)、パートナーズはやや低めですが、入社2年目で月収27.5万円程度+業績加算給+賞与4ヶ月分というのが標準。**「不動産業界の中でも安定の最上位」**と言える会社です。
未経験採用に積極的で、35歳以下なら学歴不問・職種未経験OKの求人が多いのも特徴。土日祝休み・年間休日125日と、不動産業界では珍しいワークライフバランス配慮の体制を整えています。
2. 積水ハウスグループ(積水ハウス不動産)
- 管理戸数:約70万8,464戸超(2024年時点)
- 本社:大阪府大阪市
- 業界順位:2位
積水ハウスの賃貸住宅「シャーメゾン」を中心に運営。入居率約98%という業界トップクラスの水準を数年間維持しているのが最大の強み。
40年超の賃貸管理業歴で築き上げたノウハウと、グループ内における安定的な物件供給で成長を続けています。最近はDX投資も積極的で、AIを活用したリテナント時の家賃増額などに取り組んでいます。
採用面では、関西圏に強い基盤を持ち、地域ベースで安定したキャリアを築きたい人に向いています。
3. 大和リビング(大和ハウスグループ)
- 管理戸数:約65万9,148戸超(2024年時点)
- 本社:東京都新宿区
- 業界順位:3位
大和ハウスグループの賃貸住宅管理を担う会社。2022年にサブリース事業を行っていた大和リビングマネジメントを統合し、業務の効率化を進めました。
グループ内で建築する物件からの管理受託をメインに扱う構造で、ビジネスモデルは大東建託パートナーズに近い。大和ハウスというブランド力もあり、若手人材の獲得力が高い会社です。
4. レオパレス21
- 管理戸数:約55万4,373戸超(2024年時点)
- 本社:東京都中野区
- 業界順位:4位
過去に施工不良問題で大きな経営危機を経験した会社ですが、近年は経営再建を進めて業績を回復。家具家電付き短期賃貸という独自のポジションで、学生・単身赴任者に強いブランド認知を持ちます。
注意すべきは、過去のサブリース問題と施工不良問題が業界イメージに影響していること。ただし、現経営陣は法令遵守と業務適正化を徹底しており、業務管理者の配置も完了しています。再建フェーズの会社として、変革に関わりたい人には面白い選択肢。
5. スターツグループ(スターツアメニティー)
- 管理戸数(住宅管理戸数):約12万5,418戸(2025年3月末時点、アメニティー単体)
- 本社:東京都中央区(スターツコーポレーション)
- 業界順位:グループ全体で5位前後
ピタットハウスを擁するスターツコーポレーションの賃貸管理部門。仲介(ピタットハウス)・管理(アメニティー)・保証(アシストレント)・コールセンター(エスティーメンテナンス)が一体化した総合力が最大の強みです。
オーナー向けにはWeb閲覧システムで管理状況を「見える化」する取り組みも先進的。テック投資にも積極的な大手と言えます。
6. 東建コーポレーション
- 管理戸数:約25万5,416〜28万7,060戸(2024〜2025年)
- 本社:愛知県名古屋市
- 業界順位:6位
1976年設立、全国に541店舗(2024年4月時点)を展開する土地活用のパイオニア企業。「ホームメイト」ブランドで知られています。自社建築物件の管理に強みを持ち、30年一括借上げシステムで空室リスクをカバーします。
中部圏(名古屋)発祥の企業で、東海エリアに地盤があるのが特徴。入居率は約97.8%(2024年実績)と高水準を維持しています。
Tier 2:中堅大手・全国チェーン(5社)
10万戸〜25万戸クラスの中堅大手。Tier 1ほどの規模はないが、それぞれ独自の強みを持つプレイヤーたちです。
7. ハウスメイトグループ(ハウスメイトパートナーズ)
- 管理戸数:約25万7,420戸(2025年4月時点)
- 契約オーナー数:約2万1,217名
- 本社:東京都豊島区
- 業界順位:7位
1974年創業、2024年に50周年を迎えた独立系大手。直営92店舗+加盟店ネットワークで全国展開しています。「独立系でこの規模」というのが特異で、ハウスメーカー系列に属さずにここまで成長した稀有な企業。
ビジネスモデルは「仲介+管理」のハイブリッド型で、賃貸仲介で培った客付け力を管理に活かしています。社風は比較的フラットで、若手の登用にも積極的。
8. 東急住宅リース
- 管理戸数:約13万8,106戸超(2024年時点)
- 本社:東京都
- 業界順位:8位前後
東急グループの賃貸住宅管理会社。東急沿線に強い基盤を持ち、首都圏の優良物件を多く管理しているのが特徴。
東急ブランドの安心感に加え、グループ全体での物件供給があるため経営は安定的。首都圏で長く働きたい人にとっては、選択肢として十分検討に値する会社です。
9. 旭化成不動産レジデンス
- 管理戸数:約11万1,050戸超(2023年時点)
- 本社:東京都
- 業界順位:10位前後
旭化成グループの不動産会社。**「ヘーベルハウス」「ヘーベルメゾン」**といった旭化成ホームズの賃貸住宅を主に管理。
化学メーカー系列ならではの建物品質と、技術重視の社風が特徴。建築・設備系のバックグラウンドを持つ人にとっては、専門性が活きる環境です。
10. リロパートナーズ(リロケーション・ジャパン系)
- 本社:東京都新宿区
- 業界順位:10位前後(2024年新ランクイン)
リロケーション・ジャパングループの賃貸管理会社。**転勤者向け留守宅管理(リロケーション)**で独自のポジションを築き、近年は通常の賃貸管理にも事業を拡大。
法人顧客に強く、特に大企業の転勤社員向けサービスでは業界トップクラスのシェアを持ちます。一般的な賃貸管理とは少し違う領域に関わりたい人に向いています。
11. エイブル&パートナーズ(エイブル)
- 本社:東京都港区
- 業界順位:仲介+管理の両輪で大手
「エイブル」ブランドで全国展開する仲介・管理大手。CMでの認知度も高い。仲介に強みがある分、管理戸数だけのランキングでは上位に入らないが、業界の存在感は超大手レベル。
未経験採用に積極的で、若手の早期育成体制も整っています。営業色が強い社風なので、数字で勝負したい人に向く環境です。
Tier 3:地域大手・独立系(5社)
特定地域で圧倒的な存在感を持つ、地域大手の独立系。Tier 1・2のような全国展開はしませんが、その地域では「賃貸管理と言えばこの会社」と知られている存在です。
12. 三好不動産(福岡)
- 管理戸数:約4万5,028戸(2024年10月時点、福岡市近郊)
- 本社:福岡県福岡市中央区
- 特徴:九州最大手の独立系
戦後の不動産管理業を全国に先駆けて取り組んだ老舗企業。業界団体の理事として業界の健全化にも貢献してきた、地場の名門と言える存在。
平均年収は438万円(口コミベース、28人回答)とやや控えめですが、福岡で長く働きたい人には鉄板の選択肢。グループには信託会社「三好スマイル信託」もあり、不動産関連業務の幅広い経験が積めます。
13. 長栄(京都・滋賀)
- 本社:京都府京都市
- 特徴:関西エリアの有力独立系
京都府・滋賀県をメインエリアとする地場大手。地元の大学生・社会人向け賃貸物件で強みを持ち、地域に深く根ざした営業スタイルが特徴。
関西圏(特に京都・滋賀)で働きたい人にとっては、選択肢に入れる価値があります。
14. 穴吹ハウジングサービス(中国・四国)
- 本社:香川県高松市
- 特徴:中国・四国地方の地場大手
香川県発祥で、中国・四国エリアに広く拠点を展開。地方の地場大手として安定した経営基盤を持ちます。
地元志向で長く働きたい人にとっては、安定性の高い選択肢。
15. 明和不動産管理(MILIVE GROUP、熊本)
- 本社:熊本県熊本市
- 特徴:熊本県の地場大手
熊本県を中心としたMILIVE(ミリーヴ)グループの賃貸管理部門。地域密着型の独立系として、熊本では圧倒的な認知度を持ちます。
九州エリア、特に熊本での就業を考える人には選択肢のひとつです。
16. 三井不動産リアルティ
- 本社:東京都千代田区
- 特徴:「三井のリハウス」を運営する財閥系
「三井のリハウス」ブランドで売買・賃貸を展開する三井不動産系列の企業。分譲マンションの管理を主軸に、売却・賃貸双方の査定から賃貸管理まで一気通貫でサポート。**都心の富裕層向けサービス「リアルプラン」**も展開しています。
財閥系の安定感とブランド力を求める人、首都圏の高級物件を扱いたい人に向いています。
Tier 4:新興・テック系(4社)
業界に変革をもたらしているテック系プレイヤー。規模は他Tierより小さいが、成長性とイノベーションでは最も注目されている層です。
17. GA technologies
- 本社:東京都港区
- 特徴:「RENOSY」ブランドで不動産投資・管理をテック化
不動産投資のオンラインプラットフォーム「RENOSY」を運営。AIによる物件査定、契約のオンライン化、運用までワンストップで提供する設計が特徴。
東証グロース市場上場で、ストックオプションのアップサイドも狙える環境。IT・データ分析・グロースマーケティング系のスキルを持つ人には魅力的な選択肢です。
18. TERASS
- 本社:東京都
- 特徴:エージェント型の新しい不動産仲介・管理モデル
不動産エージェントを業務委託で組織化する新しいモデルを展開。従来の不動産業界の固定観念を覆す挑戦的なアプローチで注目されています。
スタートアップ的な働き方を好む人、業務委託でも成果次第で稼ぎたい人に向く環境。
19. いえらぶGROUP
- 本社:東京都新宿区
- 特徴:賃貸管理ソフト+自社管理事業のハイブリッド
賃貸管理向けの業務システム「いえらぶCLOUD」を中心に、自社でも管理事業を展開するソフト×事業会社のハイブリッド。
業界全体のDXに貢献できる環境で、IT人材の活躍機会が大きい。エンジニア・PM職の採用も活発です。
20. ITANDI(イタンジ、Speeeグループ)
- 本社:東京都港区
- 特徴:内見・契約のオンライン化を推進する業務システム提供企業
賃貸業務のDXを推進する代表的な企業のひとつ。「内見前申込」「IT重説」など、業界の業務改革に大きな影響を与えています。
事業はBtoBが中心ですが、賃貸管理業界に深く関わるため、業界知識を持つ人がIT領域で活躍する場として注目されています。
20社の俯瞰マップ|どこに応募すべきか
ここまでの20社を、**「規模」と「業態」**の2軸でマッピングするとこうなります。
| サブリース型 | 仲介・FC型 | 独立系 | テック型 | |
|---|---|---|---|---|
| 超大手 | 大東建託、積水ハウス、大和リビング、レオパレス、東建 | エイブル | スターツ | (該当なし) |
| 大手 | 旭化成不動産レジデンス、東急住宅リース | ハウスメイト | リロパートナーズ | GA technologies |
| 中堅 | (該当なし) | (該当なし) | 三好、長栄、穴吹、明和、三井不動産リアルティ | TERASS、いえらぶ、ITANDI |
この俯瞰マップで自分の希望ポジションを把握できれば、応募先の絞り込みがぐっと楽になります。
あなたの希望別・推奨企業
安定とブランド最優先 → 大東建託パートナーズ、積水ハウス不動産、大和リビング、東急住宅リース、旭化成不動産レジデンス
営業力で勝負したい → エイブル、ハウスメイトパートナーズ、東建コーポレーション
地元志向(地方在住) → Tier 3の地域企業(三好、長栄、穴吹、明和)+地場の中小独立系
IT・テック領域で挑戦したい → GA technologies、TERASS、いえらぶGROUP、ITANDI
首都圏で高級物件を扱いたい → 三井不動産リアルティ、リロパートナーズ、東急住宅リース
変革期の会社で経験を積みたい → レオパレス21(再建フェーズ)、テック系新興各社
業界再編とM&Aトレンド|統合の波が加速
賃貸管理業界の現状を理解するうえで、もう一つ重要なのが業界再編・M&Aの動きです。
統合・グループ化が加速
ここ数年、賃貸管理業界では中堅以下の企業が大手のグループ入りするケースが増えています。背景には、人口減少下での競争激化、賃貸住宅管理業法対応の負担、人手不足による経営難など、複合的な要因があります。
具体例として:
- 大和リビング × 大和リビングマネジメント:2022年にサブリース事業を統合し、業務効率化を実現
- 東急コミュニティー × 旧コミュニティワン:マンション管理側での統合(賃貸管理にも関連)
- 地場独立系のM&A:後継者問題を抱える地域中小企業が大手の傘下に入るケースが頻発
転職時に意識すべきこと
業界再編は、転職する側にとっては**「会社が10年後に存在しているか」**という視点で重要です。中小独立系を選ぶ際には、以下をチェックすべきです。
- 経営者の年齢と後継者の有無
- 直近の業績推移(管理戸数の増減)
- 大手との資本関係や提携関係
- 業界団体への加盟状況(信頼性の指標)
逆に、**「大手にM&Aで吸収されたら処遇が変わる」**というリスクも考慮すべき。地場の独立系で働き始めて、3年後に大手の子会社になり、社風が大きく変わるケースは現実に起きています。
その他の注目企業|20社に入らなかったが要チェック
20社マップに含めなかったものの、転職検討者にとって有力な選択肢になりうる企業を、補足として紹介します。
APAMAN(アパマンショップ)
「アパマンショップ」ブランドのフランチャイズネットワークを運営するAPAMANグループ。全国規模のFCネットワークとして、賃貸仲介と管理の両面で大きな存在感を持ちます。直営店と加盟店で待遇差があるので応募時の確認は必須。
常口アトム
北海道を中心に展開する地域大手。北海道での就業を考える人にとっての主要選択肢のひとつです。札幌・旭川・函館エリアに強い基盤を持っています。
武蔵コーポレーション
埼玉発祥の中堅独立系で、近年急成長中。収益不動産投資+管理を一体化したビジネスモデルで、不動産投資家向けサービスに強みを持ちます。
三井不動産レジデンシャルリース
財閥系デベロッパーである三井不動産系の賃貸住宅管理会社。分譲賃貸や高級賃貸の運営に強みを持ち、首都圏の高所得層・法人ニーズに対応しています。財閥系の安定感と高級物件を扱える点が魅力。
野村不動産アーバンネット
野村不動産系の賃貸管理会社。「PROUD(プラウド)」シリーズの分譲賃貸などを扱い、デベ系の品質管理力が活きるポジション。
TAKUTO(タクト)
近年、業界紙で名前を見ることが増えてきた新興系。賃貸管理業界の活発な採用企業として、新入社員入社式が報じられるなど、成長フェーズの企業です。
これらの企業も含めて、自分の希望条件に合うかどうかをチェックすることをおすすめします。
採用動向|2024〜2025年は新卒・中途とも採用が活発
最後に、業界の採用動向にも触れておきます。
2025年4月時点の業界動向では、全国賃貸住宅新聞が調査した賃貸管理業界の主要6社中4社が、2024年度比で2025年度の新卒採用を拡大しています。これは業界全体での人材確保競争の激化を示唆しています。
中途採用も同様に活発で、特に以下の領域でのニーズが高まっています。
- 業務管理者(賃貸不動産経営管理士+実務経験):法令対応で必須人材
- DX・業務改善担当:ITスキルを持った人材は引く手あまた
- オーナー対応営業の経験者:即戦力として高い評価
- 若手未経験者(20代前半):長期的に育成する人材として歓迎
レオパレス21は2024年に4年ぶりに新卒採用を再開、大東建託グループ・ハウスメイト・ハウスメイトパートナーズ・常口アトム・APAMAN・武蔵コーポレーション・TAKUTOなど主要各社も入社式を実施しています。
つまり、**「賃貸管理業界に入るなら、今が良いタイミング」**と言えます。求人数が多く、未経験採用も積極的、業界全体の処遇も改善傾向にある状況です。
採用が活発な背景の3要因
なぜ今、賃貸管理業界の採用がここまで活発なのか。背景を整理すると以下の3つの要因が見えてきます。
要因1:法改正による人材需要の拡大 2021年の賃貸住宅管理業法施行で、業務管理者の配置義務が課されました。これにより各社で有資格者の取り合いが起きており、人件費を投じても採用したい状況が続いています。
要因2:既存社員の高齢化と退職 業界全体で50代〜60代の中堅社員の比率が高く、今後10年で大量退職が予想されています。後継世代の確保が経営課題となっており、若手採用に積極的。
要因3:DX対応のための人材獲得 賃貸管理業務のDX化が進む中で、ITスキルを持った人材へのニーズが急増。特にテック系企業はもちろん、伝統的な大手企業もIT人材の確保に動いています。
この3要因は、当面続く構造的な要因なので、業界の採用ニーズは少なくとも2030年頃までは高止まりすると見ています。
中途転職者へのアドバイス
20代後半〜30代の中途転職者にとって、賃貸管理業界はかなり狙い目です。理由は以下。
- 未経験者向けの中途求人が継続的に出ている
- 営業経験・サービス業経験が活きやすい
- 宅建または賃貸不動産経営管理士があれば書類通過率が大きく上がる
- 業界の処遇改善が続いており、転職時の年収交渉も成功しやすい
逆に、応募する際の注意点としては:
- 業態(4タイプ)を理解せずに応募すると失敗する
- 「賃貸管理営業」という同じ職種名でも、会社で業務内容が大きく違う
- 求人票の年収表記には固定残業代が含まれている場合があるので要確認
- 入社後3〜6ヶ月の研修期間中は学ぶ意識が重要
この記事の20社マップを参考に、まずは3〜5社に絞って徹底的にリサーチし、その後エントリーするのが王道です。
まとめ|応募前に「会社研究」を必ず
賃貸管理業界の主要20社を見てきました。最後にもう一度ポイントを整理します。
- 業界はTier 1の超大手6社+中堅5社+地域大手5社+テック新興4社で構成される
- 大東建託グループが管理戸数で29年連続1位、約129万戸を抱える
- 業態によって社風・年収・キャリアパスが全く違う
- 自分の希望(安定・営業・地元・IT・高級物件)に合わせて応募先を選ぶべき
- 業界全体で採用が活発化しており、転職タイミングとしては良い
最後に強調したいのは、**「会社の規模だけで判断しない」**ということ。Tier 1の超大手だから良いとも限らないし、Tier 3の地域企業だから劣るわけでもありません。自分のキャリア戦略に合うかどうかが最も重要です。
応募前には、必ず以下を確認してください。
- 公式採用ページの最新情報
- 有価証券報告書(上場企業の場合)
- 口コミサイト(OpenWork、ライトハウス、エンゲージなど)複数
- 現役・元社員のSNS発信
- できれば現役社員へのカジュアル面談
- 入社3年後の自分の姿を、その会社で具体的にイメージできるか
情報収集を怠ると、入社後に「思ってたのと違う」が起きやすい業界です。20社の中から3〜5社に絞り、徹底的に研究してから応募することをおすすめします。
賃貸管理業界は、表面的には地味でも、よく見ると会社ごとに個性があり、自分に合う会社を見つけられれば長く働ける素晴らしい業界です。会社選びは結婚と同じ——焦らず、しっかり相手を見極めてから「結婚」してください。
次に読むべき関連記事
- 「賃貸管理会社4タイプ完全比較|サブリース系・仲介系・独立系・テック系」
- 「賃貸管理の年収相場|業態別・職種別・経験年数別に徹底解説」
- 「未経験から賃貸管理へ転職する完全ガイド|必要な資格・狙い目企業・面接対策」
- 「賃貸管理業界の面接で聞かれる質問15選|想定回答と評価ポイント」
参考にした一次情報・データソース
- 全国賃貸住宅新聞「2024年・2025年管理戸数ランキング」(回答企業1,069〜1,085社)
- 公益財団法人不動産流通推進センター「2025不動産業統計集」
- 大東建託パートナーズ プレスリリース(2025年8月)
- 各社IR資料・有価証券報告書
- 各社コーポレートサイト・採用ページ
- 三好不動産 Wikipedia(2024年10月時点データ)
- ハウスメイトグループ コーポレートサイト
この記事は2026年5月時点の情報に基づいて執筆しています。各社の最新情報は公式サイトでご確認ください。

